- 評価
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求めれば求めるほど、手に入らないものがあります。
評価もそのひとつでしょう。
こんなに自分は頑張っているのに、誰も認めてくれない…。それは孤独で寂しいものです。
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Aさんも長い間、その悩みに付きまとわれてきました。自分の方がいい仕事をしているのに、なぜ同期のBさんの方が先に偉くなるのだろう? その疑問と憤りをずっと抱えてきました。
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私のどこがいけないのか?
歯に衣着せぬ言い方をするから、上司に嫌われているのか? 人の意見にあまり耳を貸さないからなのか? 頑固だから?
Aさんなりに分析はするものの、その理由はハッキリしません。
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一方のBさん。
Bさんも自分なりに、仕事はちゃんとやって来たと思っています。それを正当に評価して欲しいとも望んでいます。
ただ、Aさんとの違いは、Aさんほど自己評価が高くないということです。Bさんにしてみれば、Aさんがなぜあんなに自信があるのか理解できません。
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自己評価が高く、他者評価が低いAさん。
逆に、自己評価が低く、他者評価の高いBさん。
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ともに自他の評価にギャップを抱えていますが、それがAさんの場合は悩みになり、Bさんの場合は悩みになっていません。
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それは当たり前なのでは? Bさんは評価されているのだから。
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それはそうかもしれませんが、BさんはBさんで別のギャップに悩まされています。
それは、目標と現実とのギャップです。成績が目標になかなか届かないのです。
Aさんは、自分では目標に届いていると思っているようですが、その目標設定が低いのかもしれません。
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この悩みどころの違いが、ふたりの評価の違いになっていると言えないでしょうか?
それが、Aさんにはわかっていないのです。自分の評価ばかり気にしていて、肝心のことに目が行っていないのです。
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どのギャップに焦点を合わせるのか、どのギャップを埋めようとするのか、それによってその人の人生は大きく変わっていきます。
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誰しも評価は欲しいものかもしれません。でも、そこばかり見ていると、評価はやって来ません。
なぜなら、評価は自分がするものではないからです。自分がすべきことは他にあります。目標に一歩でも近づくことです。山頂という目標に向かって、休まず歩を進めることです。
それをおろそかにして、隣の山の頂を眺めるようなことをしていては、怠慢と言われても仕方ないでしょう。
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