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- みんなの悩み
- 前回のおさらいから始めます。
- Aさんの悩みは、上司のBさんの機嫌が悪いことでした。
Bさんの悩みは、部下のAさんに最近の不甲斐なさを注意しても、Aさんがそれを真に受けないことでした。
- つまりAさんは、Bさんの注意を、Bさんの機嫌が悪いから自分に絡んでいる、と解釈したわけです。これまでの冗談を言い合うような関係が、Aさんに勘違いさせたのかもしれません。
- BさんがAさんに注意すればするほど、ふたりの溝は深まって行くばかりです。この溝を、AさんとBさんだけで埋めるのは、なかなか難しそうです。
- そこで、登場するのがCさんです。
- CさんはAさんの同僚で、同じくBさんの部下です。
席も、Aさんの正面で、Bさんと隣り合っています。
- Cさんに、人間関係を調整する特殊能力が備わっているわけではありません。ただ、AさんからはBさんの機嫌の悪さを、BさんからはAさんの不甲斐なさを愚痴られているだけです。
- Cさんのやるべきことはひとつでした。すれ違っているふたりの気持ちの間に橋を架けることです。
Aさんには、Cさんは決して機嫌が悪いわけではないということを、Bさんには、Aさんは勘違いしているだけだということを伝えました。
それだけで、ふたりの関係はみるみる変わって行きました。
- 第三者から見ると、とてもシンプルな対立構造が、本人たちには、深くて大きな溝が横たわっているように感じられることがあります。
どうしたら、深くて大きく見えるこの溝に、橋を掛けることができるのでしょうか?
- それは、とてもシンプルなことです。
悩みを言葉にして、自分の外に出せばいいのです。
誰かに相談してもいいですし、愚痴るだけでも構いません。メールでも、ブログでもいいでしょう。
- 外に出すだけで、それは「あなたの悩み」から「みんなの悩み」に変わっていきます。
- 「みんなの悩み」になったらどうなるでしょう?
それは「悩み」から、「解決すべき問題」に変化します。
AさんがBさんの注意を聞き入れ、仕事に本腰を入れられれば、その部署の成績アップにつながるのです。
- 悩みは個人のものです。ひとりのものにしておくから、シンドイのです。
悩みを自分から解き放ちましょう。そして、みんなで悩みましょう。
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