- 悩みと信号機
- 未来を予測すること、これは誰しもが、恐らく本能的にしていることです。
しかし、私たち人間には、未来を正確に予測することはできません。
- この、当たり前のことを納得できるかどうかで、悩みの質と量がまったく変わってきます。
- 例えば、一台の信号機があるとします。
たまたま赤のときに遭遇したあなたは、信号機の手前で停止します。
- この信号機、だいたいの時は、30秒待てば赤が青に変わります。
でも時々、1時間以上、場合によっては数日間、信号が変わらないときがあります。
- この信号機の乱調も、いつ発生するかわかりません。
毎日続けて起こることもあれば、1年間順調な時もあります。
- さて、そんな信号機の前にあなたは停止しています。
もし、車に乗っていたら、青になったと同時にスタートしなければなりません。
- この時、あなたはどういう態勢で信号が青に変わるのを待つでしょうか?
予定通りに青に変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。
30秒待てば変わるかもしれないけど、1日待っても変わらないかもしれない。
- あなたは青に信号が変わるのを、場合によっては何日間も待ち続けるのでしょうか?
信号が青に変わることを、期待し続けるのでしょうか?
車に乗っている場合、青になったと同時に発進できるよう、昼夜を問わず信号を見つめ続けるのでしょうか?
- そんなこと、できませんよね。
- 私たちにできることは、ただひとつです。
信号がいつ青に変わるかを考えないこと、青に変わるのを待たないことです。
信号が青に変わる未来を期待するのではなく、赤信号の現在を生きることです。
- 私たちは、未来を予測することはできませんし、自分で未来を決めることもできません。
与えられた「いま」を生きるしかないのです。
- そのように「いま」を生きていると、信号もいつの間にか、青に変わっているものです。
「いま」を生きていれば、未来に裏切られることもないのです。
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